駅の名は夜明
高田郁さんの鉄道を舞台に困難や悲しみに直面する人たちの再生を描く九つの物語です
前回のふるさと銀河線を読んで感動したので、続編がでてすぐに買って読みました
やっぱりいい❗
心の琴線に触れて、人間っていいなぁ~と思わせてくれます
人気の本も読んで共感しておもしろかった…と思うのですが、おもしろかった❗ただそれだけで心に残ることはありませんでした
駅の名は…の中の「途中下車」に出てくるレストランは北海道北浜駅にある喫茶店「停車場」をイメージしたそうです
夫が北見に単身赴任中、北浜駅の停車場へ行った事があります
元駅舎を喫茶店にしたので窓の目の前はオホーツク海
夏は青い海
冬は流氷がすぐそこにあります
窓からの眺めは最高でした
ワイワイ大勢で行くのではなくて、やっぱり一人で海を見つめたくなります
この本の中で一番心に残っているのが「約束」です
駅の立ち食い蕎麦の店員、久仁子の唯一の楽しみは図書館で好きな作家の本を借りて読むこと
狭いアパートで一人、好きな作家南條拓海の本を読むことだけが生きがい
蕎麦屋の店員と人気作家の恋
10歳以上年下の男との切ない恋
若い恋とは違う中年の悲しさだけど、最後は心和ませられます
生きにくい時代です
それでも、遠い遠い先にある幸福を信じていたい
そんな想いを、登場人物たちに託しました
あなたの明日に、優しい風が吹きますように
高田郁
(帯のコメントより抜粋させて頂きました)
中島みゆきの「ホームにて」のイメージが合います